人は考える葦だと言った哲学者がいました。人間は2本の足で立ち上がり、思考し始めた時に他の生き物たちと異なる道を進み始めたのです。
考えるからこそ人生に迷う日もあるでしょう。
生き続けることに疑問を感じる時が誰にでもあるはず。
多くの方が悩み、苦しみながら重荷を引きずりつつも命を全うするのですが、中には絶望し、生きる意味を見いだせず、自ら生きる権利を放棄しようとする人もいます。
そうした時には偉人が残した名言に込められた「真理」を探究してみてください。

歴史に名を残す偉人ほど人生に苦しみ、迷い、あがいた人々はいません。

坂本龍馬

夢中で日を過ごしておれば、いつかはわかる時が来る。

わずか31歳でこの世を去った坂本龍馬は、日本で最も有名な人物の1人です。彼は明治維新の立役者として知られています。
土佐藩の郷士株を持つ商家に生まれながら、犬猿の仲だった薩摩藩と土佐藩の同盟を成し遂げるなど、人と人をつなぐことができる稀有な人物でした。
没年1867年。彼が暗殺されなければ第二次世界大戦は起こらなかったのではと言われるほどの影響力があったのです。
坂本龍馬が類を見ない人であるからこのような功績を残したのだと思われるかもしれません。ですが、彼の残した言葉からも分かるように、坂本龍馬はただ夢中に生きただけなのでしょう。
ただただ目の前に集中し、どんなに危機的な状況でも思考をやめず、行動を止めない。それは、追い詰められると活動できなくなってしまう人が多い中では特異的な性質なのかもしれません。しかしその姿勢に「生き抜くヒント」がよく現れています。
すぐに解らなくてもいいのです。生きて起こる結果ではなく、ひたすら今を生きることを考えてみてください。

アルベルト・アインシュタイン

誰かのために生きてこそ、人生には価値がある

1879年から1955年までを生きた偉人、アインシュタインは変わり者として有名でした。
20世紀のエネルギーを変えたアインシュタインはシオニストの平和主義としての活動経歴を持っています。
死の直前の1955年4月11日、彼は「ラッセル＝アインシュタイン宣言」に署名し、アメリカに亡命した政治的立場からそれまで一定しなかった平和主義の意思を明確に打ち出したのです。
「ラッセル＝アインシュタイン宣言」は核兵器の廃絶や、科学技術の平和的活用などを世界各国に訴えるものとして、アインシュタインの死後、同年7月9日に発表されました。
研究者としての生き方、研究内容の不本意な軍事産業への流用、根本的な平和主義。相容れない意志と役割のはざまで彼が残したこの言葉には、苦悩の果てにたどり着いた心理が語られていると考えていいでしょう。

「苦しみ」は何らかの要素で板挟みになった時に生まれます。その時本当に必要なものは何なのか、状況に応じて判断する集中力を持つようにしてください。