初対面の人物と向かい合った時、人は「この人は何歳くらいなのだろう」と反射的に推察しようとします。
自分とどのような関係性になるのか、少しでも早く把握しておきたいと考えるのは人情でしょう。
しかし、中にはどうにも印象から年齢を当てられない人物がいるはずです。
見た目の年齢と実年齢がフィットしていない、肉体の年齢と心の年齢が違うのではないか、と思える例は少なくないでしょう。
それは、器となる肉体よりも中身を決める「魂」の年齢が原因なのかもしれません。

人の真実を表す「魂年齢」とは

この世に生まれた時、人は肉体を得て、細胞の老化に従って年齢を重ねていきます。
細胞の老化に従って社会的な年齢は数えていきますが、人の本質は目に見えるものだけではないのです。
肉体の器に包まれた「魂」にも、人によって生きた長さが異なります。
中には何百年と生を重ねた魂があり、また、今年生まれたばかりの若い魂がある、といった具合です。
それが「魂年齢」なのだと思っていいでしょう。

幾度も転生を繰り返して何百、何万の生を送ってきた魂ならば、高い経験値を積んでいます。器用で、人との関係性を築く技術もハイレベルなものとなっているはず。

例え転生した「人」にその記憶がなくても魂には過去の経験が刻まれていますから、かつて就いた仕事、かつて潜り抜けた苦難などへの対応力は、他の人々よりはもともと高いものとなっています。
逆に、今年初めて生を受けたような若い魂には蓄積した経験がありません。
世の中で問題となるような行動をとってしまったり、世慣れない振る舞いで人間関係に壁を作ってしまったり、何かと望ましくない事態に陥りがちです。

魂年齢に応じた人生を歩もう

人の魂には年齢がある、それは少なくともスピリチュアルの世界では確かにそうだと信じられている常説です。
しかし、魂年齢の若さ、高さが何なのだろうと思われるかもしれませんね。
魂年齢が高ければ器用に生きられる、魂年齢が若ければ経験が少なく、困難な人生となる。それでは魂が歳を重ねるのを待つしかないのでは、という意見もあるかもしれません。

ですが、魂年齢は高ければいいと言うものでもなく、若ければいいというものでもないのです。
幾度も幾度も生を繰り返した古い魂には、それだけ重い役割が課せられています。果たさなければならない責任の分だけ選択肢は狭まり、自由が限定される可能性があるでしょう。その点、若い、生まれたばかりの魂は違います。
積み重ねたカルマがないために、とにかく何にでも、思うままに挑戦できるわけです。

何をするにも大変で、勉強ばかりで、先行きが困難だとあきらめたくなることがあると思います。
そういう時には、これこそ魂年齢を重ねるひとつのステップなのだと考えるといいかもしれません。
ただ生を重ねればいいと言う物ではなく、その生涯の中で積んだ「徳」の数だけ魂年齢は上がっていきます。報いを求めずに「無為」なる善行を重ねれば、いずれどんな状況をも乗り越えられる力ある存在になれるでしょう。
いつか徳は自分の身に還る。そう信じれば、今日の努力にも甲斐を見いだせるようになるはずです。どんなふうに徳を積めばいいのかわからなくなった時には、ぜひ専門家にご相談なさって下さい。